SSブログ

(小野先生を聴く!)

今回は、単なる「管理会計」ではなく、「経営管理会計」を標榜している、前述の「参考」で取り上げた小野洋祐氏(株式会社ハイブレーンインターナショナル代表)の講演をたまたま聞く機会があったので、その報告をしたいと思います。「管理会計」ではなく、なぜ「経営」を頭に付けるかが理解出来ると思います。

小野先生は、成長する企業とは、まず何より経営者の姿勢と考え方により規定されるとし、持続的な成長を実現できる「近代経営」に目覚めよ!と訴えています。その近代経営への道筋を示してくれるのが経営のための管理会計”、あるいは経営管理のための会計”である「経営管理会計」、つまり、“経営の視点にたった管理会計”というわけです。 実践的な「経営管理会計」を導入することにより、単なる「会計情報」の枠を超えて、人事評価や組織のあるべき姿を映し出してくれる。社員が尻たたきされるだけの会計情報ではなく、社員のやる気に火をつけ、組織を目覚めさせることが可能になるとしています。

以下に要旨を掲げますので、是非その真髄を感じてみてください。標語的なフレーズに潜む真の意味を理解していくことが必要と思われます。

テーマ:「日本の企業再生『成長支援』の原点を考える」~金儲け成長願望から経営トップ(COO)への変身~

①「『企業経営者』には簡単になれない」…「中小企業経営者群」「商売人群」「事業経営者」は多いが、「企業経営者」は希少である。『経営トップの姿勢と変身なくして、企業の成長なし』

②「経営とは芸術であり、経営は科学である」…『勘と経験と度胸の限界から、先進経済の経営の論理に目覚める』ことから始まる。

③「『企業の形態』の進化と『経営体制』の向上」…「家業」はベースであり、「実業」はスタート、そして「近代経営」は継続経営の原点である。「生業家業」「実業経営」「近代経営」の段階が存在する。

④「事業、ビジネスモデルの変遷の中に、企業の永続性はある」…「事業」は、"市場競争力"、「企業」は"業界競争力"である。ここで、基本的に「人事と労務」の思想と仕組みなくして企業の成長はない。経営の主要人材は長期継続的雇用体系であるべき。変動費ではない。

「経営体を創る『経営管理会計制度』とその運用」・・・経営管理会計が人材を育て、事業を峻別する。組織問題、制度問題は経営管理会計で見ていくべき。経営管理会計は、組織的に独立採算制を導入し、そこに組織別に権限を委譲し、組織的に自由な母体を作っていく。

「経営管理会計」「四つの実践論」から成っている。まず、経営戦略の視点に立った「企業経営管理会計」というべき、企業全体の経営管理会計の勘定体系と計算体系であり、次いで事業に落とし込んだ「事業経営管理会計」、営業部門における「営業管理会計」、さらには製造工程や営業マンレベルに関与する「業務管理会計」の四段階から構成される。

現在、学んでいる管理会計の基礎の向こうには、わくわくするような実践的な応用の世界が広がっていることを感じさせてくれるのではないでしょうか。

ご参考までに、以下に小野先生の著書を掲載しておきます。

 

おすすめの100冊    おすすめの100アイテム


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。